日本株価は中長期で見るとどうなる?

中長期の海外勢は「下がれば買い」

その一方で、中長期投資を旨とする海外からの投資資金は細ってはいない。日本株に投資する米国のETFの口数などは3月14日から18日にかけて劇的な伸びを見せている。

 

じつは、10年秋以降、海外投資家は日本株を買い越してきていた。さらに今年1月下旬以降、米国のミューチュアルファンドなど長めの投資資金の日本株回帰が顕著になってきていた。

 

このあいだ、割高でも買いを増やす傾向が見て取れ、ポートフォリオの日本株のウエート引き上げに動いたと目される。こうした中長期の海外勢は大震災直後の投げ売り局面を買い場ととらえ、「下がれば買い」と資金を投人してきたと見られる。

 

加えて、信用売りをふくらませた個人投資家も身動きの取れない状況にまで至っていない。相場は下支えされそうだ。ただし、海外勢が目先、1万円を超えさらに上値を拾うか、となると心もとない。株価の行方には不安材料が事欠かず、業績の不透明感は当面、払拭されない。では、今後どこまで上昇余地でがあるか。「10月に1万4000円に到達」とし、株価浮揚の鍵として、復興需要とインフレへの転換を挙げる。

 

合計10兆〜15兆円の補正予算が組まれ、「4月以降の株価は第3四半期以降の財政支出拡大によるGDP回復を織り込んで上昇する」と見込む。政府支出の拡大と株価には、一定の相関が見られる。補正予算はあくまで被災地の復興に向けたものであり、景気対策ではない。だが、インフラの復旧といった公共工事は乗数効果も大きく、株価の押し上げ材料となるのは確かだろう。

 

さらに平川氏は、こうした景気拡大が金利上昇、債券から株式への資金シフトを呼び込み、サプライチェーンの機能不全に直面した企業の在庫積み上げの動きなどと相まって、デフレからインフレへの大きなマインド転換が起きうる、と見る。