下落する日本の株価「個別株」でおすすめは

海外投資家の目は個別株の物色へ

一方、企業業績は外需主導による回復基調にあるとしながらも、サプライチェーンの混乱、ゴールドカードのおすすめ、電力供給制約による企業の生産性低下などに目を向け、夏までは値動きが荒く、不安定な動きとなる、と見る。

 

「夏場に向け9800円を目安とし、9500〜1万円のレンジを中心に推移する」「年末には1万1000〜1万2000円」と予測する。来期見通しにおいてもサプライチェーン問題、電力問題は重くのしかかり、業績予想の発表を控える企業が増える公算も大だ。

 

さらに不気味なのが原油などの資源価格の動きである。08年秋までの資源価格局騰局面において、コストプッシュ型の業績予想下方修正が始まる動きをグラフ化したものだ。01年末を100とした資源価格の指数は直近で176・6だ。資源価格上昇への。耐久力"が弱いパルプ・紙(下方修正が始まった商品価格指数の水準126)、食品(同132)、ゴム製品(同135)、石油・石炭製品(同135)、鉄鋼(同137)などのセクターを筆頭に、業績下押し圧力はすでにかな旦局まっている。

 

世界景気敏感株である日本株の美容と健康の生命線、世界経済の回復基調は崩れてはいない。日本企業の財務は、総じて健全性を保っており、PBR1倍を大きく割り込む状況は続きにくい。そのラインは9400円かメドと見られる。

 

ただし、1万円台が定着するには企業マインドの転換、円安の追い風などの助けが必要だ。株価全体は浮揚力に欠ける。「この企業と主要部品供給先の生産拠点はどこか「サプライチェーンのダメージはどれほどあるか」「計画停電によるマイナスは?」。高橋氏の元には、個別企業の業績を見極め、物色しようとする海外勢からの問い合わせがすでに数多く寄せられている。

 

11年の日本株は、復興需要や資源価格などの材料に応じた個別株物色、銘柄選別が鍵になる。